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トリオ
後日、奥山家総出で山村家のお墓参りへと向かい、家族でお墓にいる美知歌と父親に心の中で感謝を伝え、終わった後に甲斐家へと向かった。
果穂の両親は乙葉や響輝に対して感謝してもしきれない程のお礼の言葉を伝えた。
また果穂は、響輝から告白を受けたという。
果穂が音大に入った頃から支えながらも、恋心で気になっていたらしい。
それを聞いた過保護な司は意外にも反対でも無く、何気なく響輝と気の合う存在だったのに果穂はホッとしたが、後日に響輝から聞くと「泣かせたらマジで殺す。」と念を押されたみたいだった。
そして現在、両家の家族が揃った所で奥山家にて食事会を行い、その後にバイオリンの響輝と果穂のピアノの二重奏を行った。
演奏中の美しい音色が響き合う中で聞いてる家族達が一同感じた事…。
まるで二重奏(デュエット)が三重奏(トリオ)に聞こえたらしい。
でもそれは、果穂が一番感じていることだった。
何故なら演奏中も…
〈ドクン ドクン〉
果穂の中の心音が喜びに包まれていたのだから…。
果穂が生き続ける間は、二人はずっと一緒なのだから…。
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