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当時はショックを受け、どこか記憶の片隅に置きながらもピアノは続けているが、またどこかで再会して連弾が出来たらと思っていた。
でも何で、この夢を急に見るようになったのだろうか?
この部屋に来てからだろうか?
この部屋に二人が来たことがあるのだろうか?
以降も二人が演奏したり、遊んだり、仲良く食事してたりとまるで思い出の様な夢を見続けて、起きる度にほっこりとした気持ちになった。
しかしある夢が出てきた瞬間、真実の一部を知ってしまった。
勢い良く起き上がった瞬間、胸の鼓動が鳴り止まず、息遣いも荒かった。
「はあ…はあ…。そんな……そんな!!!」
ボロボロと涙が止まらず、長時間泣き続けた。
その日は大学を休んで、調べ物を行った。
そしてもうひとつの可能性ある真実を知った時に、近くの人気のないトイレへ急いで駆け込んだ。
「……ごめんなさい…。本当にごめんなさい…。」
事前に持っていたペーパータオルを口に塞ぎ、できる限り嗚咽を抑えながらも涙は止まらずに泣き崩れた。
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