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「謝らないで、果穂ちゃん。
ただでさえ病気の負担もあるのに悲しい思いをするかと思って、私も響輝も美知歌が亡くなった事を隠していたの。
当時は主人と美知歌を亡くしたショックもあって、旧姓に戻して少し離れた場所に引っ越したのよ。
私の方こそ黙っていてごめんなさい…。」と謝罪の言葉を伝えた。
「俺もそうだ…。」と今度は響輝だった。
「俺は音大に入ってきた果穂ちゃんの事は気づいていたよ。
母さんにも果穂ちゃんが同じ音大に入学した事を伝えたけど、結局美知歌が亡くなった事を伏せる事にして、ただ先輩後輩という立場で君を支えることしか出来なかった。
黙っていてごめん。」と響輝も果穂に謝罪を伝えた。
「そんな!謝ることなんて何も…。
でも、それだけじゃないんです!」
「「え?」」
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