第6章

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「友人以上!でも大将を友人呼ばわりすんのは気が引けるなー」 「以上なんだから、上限は無いでしょ。そうね、大将は友人以上、上司未満ってとこ?」 「いいね。夏帆ちゃん、未満って響き!未だ満たされずって、伸びしろありって感じでさ」 「大将はすでにパーフェクトじゃないですか」 「成世、そう思う?んなことないよー俺も君らと一緒で、まだまだ伸びる子よ?」 明るい夏帆のトークのおかげで、宇都宮の機嫌もすこぶる良かった。当初のあたふたした感じがすっかり抜けた成世は、夏帆の話に相槌を打ち、言葉を挟みながらふんわり微笑んでいた。この頃には、宵の初めには思ってもみなかった居心地の良さを、大和は感じ始めていた。うん、居心地もバランスも良いチームだな。 「大将、まだ新メンバー登場ってあるんですか?」 大和がちょうど聞きたいと思っていたことを、成世が口にした。このバランス、できれば崩したくない。   「えーと、各省庁1人ずつって考えてみて?」 「つまり、まだまだ居るってことですね」 「そう。でも、名古屋メンバーはこれだけ。基本的に通常任務はこの面子でやってもらう。そのうち3人で協力してデカい仕事やんなきゃいけなくなるから、覚悟しといてよ?」
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