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対して大和は、Tシャツにカーゴパンツという、いつもすぎる服装だ。Tシャツにかろうじてサーファーブランドのロゴが入っている程度。俺なんも考えてなかったなぁ、と呟くと、成世は笑った。
「アハハッ、そこは現地調達だって、大和。外国来たノリと勢いで服選ぶの、楽しいよ。絶対似合うの、あるからさ」
「そっかなあ」
「あるある!俺、選んであげるよ」
「マジで?成世、コーディネートしてくれんの?楽しみだわ」
「ショッピングも会話の練習になるしね」
「結局それかよ!」
2人で笑い合う。『三原色』で飲みながら話すのも楽しいけれど、場所が変わっても同じだ。本当にフィーリングが合う。成世への好意を自覚してから、どこに感情のターニングポイントがあったのかと振り返ってみた。初対面で可愛いと思ったし、話のテンポが合うとも感じた。恋愛のそれとは気づかなかっただけで、結局、初日から落ちていたのだ。
「それにしても海、青いな」
「だね。俺も久しぶりに見るよ」
「南の島だな」
「大和はサーフィンするんでしょ?」
「うん、久しぶりすぎて立てないかもしれないけど」
「えー大丈夫だよー」
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