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「……やったー!」
砂浜にドサッと仰向けで倒れ込む大和。こちらも相当嬉しそうだ。想いが通じ合うって、すごいな。もしかしたら初めてかもしれない。
「大和、さっきのお返しさせて」
「……っ」
仰向けの大和の頬に手のひらで触れ、強めに口付ける。
「……ごめんね?」
「意地悪かよ」
苦笑いの大和は、身体を起こした。
「やべー」
つぶやきながら、成世を抱き寄せる大和。さっき成世をときめかせた胸筋が、肌に直に触れる。
「やべーのはこっちもだよ」
「いろいろ、やべーよな」
「やま……っ」
言葉は大和に奪われる。2人ともスイッチが入ってしまった。繰り返されるキスの応酬。背景はどんどん暗くなってゆく。誰にも見えてはいないだろう。大和の湿った広い背中に、成世は夢中でしがみついた。
「……っはぁ、まって大和。ちょっと休憩!」
「止まんなかったわ。成世、まじで今度こそごめん」
「ごめんは要らないってば」
息も継げない激しさだった。でも、嫌だったわけじゃないから、謝らなくてもいい。成世は視線でそれを伝える。大和は優しく微笑んで、成世の頭を撫でた。
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