勇者と旅立つ廃人ゲーマーはたたの一般人

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勇者と旅立つ廃人ゲーマーはたたの一般人

 あれから、イグニスと共にゲーマーとして旅をしている。魔物と遭遇しても戦い方が慣れてきて、雑魚レベルなら指示なくても動けるようになっていた。  成長の早さに感激する。早熟型ね。 「ねぇ、ゲーマー。本当にダンジョンへ行くの?」  イグニスが不安げに問うてくる。それが可愛くて思わず笑ってしまう。 「大丈夫だって、私がいるから」  そう返すとイグニスは穏やかな笑みを浮かべた。おいおい勇者スマイルか?スチルチャンス!くううう、ここでもコマンドがでないことに発狂しそう。  本当になんのチートもないのかと嘆きそうになる。こんな異世界転生ある?ゲームやりつくした廃人プレイヤーじゃなきゃ詰んでるよ? 「ゲーマー?」 「心にコンプしとくしかないのか」  嘆きはイグニスの頭に疑問符を増やすだけになった。 ***  ダンジョン内を探索する。先陣切って暗い道をスイスイと進むと後ろにいるイグニスに心配された。 「道あってるの?」 「もちろん。何回周回したと思ってんだ」
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