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「さわります、ね」
テティアがそっと手を伸ばす。
指先で先端のつるつるしたところを触り、優しくつついてみる。
固いのに柔らかい、不思議な触り心地。
時々ぴくっと動く。
赤く腫れたようなそこは、ほのかな刺激を指先で与えていると、やがて先端から滲み出る何かが垂れた。
触るとテティアのようにぬるりとする。
「これ、なんですか」
「早くあなたが欲しくて待てない悪い子ですね」
「わるいこ?」
「あまり焦らさないで下さい」
「え……これ焦らしてるんですか」
「そんな淡い刺激では物足りなくて狂ってしまいそうです」
現にダリウスの呼吸は苦しそうだ。
高熱に喘いでる時のようでいて、なぜか色っぽい。
「こうすると、痛いですか」
「いえ、もっと強くてもいいくらいです」
テティアは指先ではなく、今度は熱杭を掴んでみた。強くていいと言うので、そのまま握り込んでみる。芯でもあるかのように固くて、それ以上は強く握り込めなかった。
「ふ……」
「い、いたかったですか」
「いえ、逆です。そのまま扱いていただけますか」
「こう、こんな? こうですか」
テティアの手が上下する。
痛いのではないかとびくびくしながら始まった動きは、物足りないはずなのに快感を伝えてくる。
彼女を襲わないように、約束を違えぬようにと彼女に会う前に後に自分でしていた行為とは雲泥の差だった。
「やはり、愛する人に触れてもらうと言うのは、とても、良いものが、ありますね」
ダリウスの言葉の合間には、荒い息が挟まる。
余裕があれば、こんな話し方にはならないだろう。
「ダリウス……」
手の拙い動きのまま、テティアは身を起こすと薄く開いて熱量をコントロールしようとするダリウスの唇を塞いだ。
彼の吐息も一緒に奪うように、いつもダリウスがする乱れたキスをテティア自ら重ねた。
「く……ふ…………」
くぐもった声が聞こえるのが嬉しくて、彼の舌を追いかけると吸い上げる。
ぴくりと動くダリウスを、必死に擦り上げる。
ふと脳内に、以前グリンヒルで見つけたあのいやらしい本の挿絵が浮かんだ。
パラパラと好奇心でめくってしまったページの一つに、男性の股間に頭を埋めている女性の挿絵があった。
今なら、あれが何をしていたのか分かる。
あれは、ダリウスも喜ぶ行為だろうか。
だめならきっとだめと言ってくれる。
「テティア?」
熱烈なキスを享受していたと言うのに、突然体が離れた。
次は何をしてくれるのかと思いつつ見ていると、彼女はダリウスの前におもむろに四つん這いになり、ゆっくりと顔を沈めていった。
まさか、と思いつつ見ていると、目ではなく下半身から確信が伝わった。
温かなテティアの口内に、自分の肉が咥え込まれている。
全てを飲み込むことは出来ないが、柔らかくぬめった感触がダリウスの先端を捉えていた。
舌と、唇と、口全部を使って懸命に奉仕してくれている。
その事実だけでうっかり込み上げてきそうなものがあった。
「ん、んぐ、ふ……はふっ……」
「ふ……分からないと言う割に、どこでそんなことを覚えたのですか」
「ぐいんひう……」
咥え込んだまま返って来た返事は、恐らくグリンヒル。あの猥本。
「テティア、嬉しいですし、とても良いです。良いので、もうそれはだめです」
「どう、して?」
指先で口元を拭いながら聞いて来る様もまたいやらしい。
目をとろりと蕩けさせ、そんな顔で自分に夢中になっていたのかと思うと怒張も痛みに変わって来る。
「だったらこうしたいからです」
ガバっとテティアを押し倒すと、驚く彼女の両ひざを割り開いた。
足の間に体を滑り込ませると、猛りを中心に押し付ける。
「や……」
「このまま一気に貫きたくなったではないですか」
「ダリウス……き、きてください」
「では遠慮なく……と言いたい所ですが、まだ何も慣らしていないのにいきなりするわけにはいきません。ここからはもう誘う言葉はなしですよ。我慢、出来ません」
そう言うと腰をずらし、再度足を広げさせる。
恥ずかしくてたまらない部分が、全て彼の目に晒されてしまった。
「いやあぁ……は、恥ずかしい……」
「あなたも私を凝視したでしょう。それに口にまで含んで。……とても濡れています。あなたも私のことを欲してくれているのですね」
「い、言わないで……」
「綺麗なピンク色です。ここが先程、あなたが感じていた所ですね。ああ、ずっと触っていなくてもこんなぷっくりしてしまうものなんですね」
「やぁ……」
広げた恥ずかしい場所を覗き込み、柔い肉も押し広げると、ふくれて充血したようになっている花芽を指先でつついた。
嫌と言いながらも、刺激に応えてまたも蜜を溢れさせる。
指にその蜜を絡ませると、湧き出る場所にそっと押し当てた。
「ここから蜜がとめどなく溢れています。この中に私のものを飲み込んでもらうことになります。まずは指ですが……どうですか?」
ダリウスの指先が入口をやわやわと教えた後、ゆっくりと侵入を開始した。
痛みを覚悟したが、思ったより痛くない。
大量の蜜が潤滑油となり、テティアの体が十分すぎるほどに準備されていた。
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