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2009年4月
「おい、彰人!俺昨日、UFO見たぞ!!!」
『え?!嘘だぁ!!どこでどこで!!』
「ぶははっ、ばーか、今日エイプリルフールだぜ!!笑」
『うーわ、お前ほんとに......。』
4月1日。
嘘をついても良いと言われる今日、
俺は相棒に分かりやすい嘘をついてみた。
なのに、いとも簡単に引っかかる。
バカにもほどがあるだろ....。
「あ、学校着いちまったぁ〜。めんどくせぇなぁ、」
『もう中学生になったんだから、学校くらいちゃんとやる気出していこうぜ〜??』
「うるせぇなぁ。」
だいたい、4月の最初っから学校があるって事自体おかしいだろ!!
って大声張り上げて彰人に叫ぶ。
中学に入って、もちろん友達は増えたし、
俺は結構カースト的にも上位の人間だった。
だが、あまり俺は中学校というものが好きじゃない。
給食もイマイチな感じだし、先生は厳しいし、勉強は分からんし。
ただ、彰人との登下校と部活の時間は本当に楽しい。
これのためだけに学校に通っていると言っても過言ではない。
クラスは生憎隣同士で、しかも教室の間にでっけぇ通路があるから
階段を上がったら別れてしまう。
「じゃあ、彰人、今日帰る時教室迎え来て。」
『んだよめんどくせぇなぁ、笑』
そう言いながらも来てくれることを俺は知っている。
絶対だぞ!と言い残して、俺は教室に入った。
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