……ごめんね、クリフ。

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 ――クリフは、本当に頑張ってくれた。本当に、本当に頑張ってくれた。知ってるよ? 今や悪魔が一人しかいないこの世界で、日々みんなから迫害を受ける私を思い、甚く心を痛めてくれていたこと。そして、少しずつでもみんなが私のことを受け入れてくれるよう、日々粉骨してくれていたことも……ちゃんと、ちゃんと知ってるんだよ?  ――でもね、そんなのいらないの。  ああ、いらないというのは後者の方――みんなが私を受け入れてくれるよう、日々粉骨してくれてたことの方だけど……だけど、本当に申し訳ないけどそんなのは皆目いらないの。だって、私が欲しいのは貴方だけ――他の誰でもなく、私だけに愛を注いでくれる貴方だけなのだから。    
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