出逢い

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出逢い

 ――気が付くと、そこは知らない場所だった。  目を覚ますと、そこには見覚えのない白一面。朧な意識の中、辺りを見渡せば銀のお皿や燭台――そして、何枚もの宗教画が掛けられていて。初めて目にするような光景ではあったけど……流石に、此処がどういう場所かは察せられて―― 『――良かった、目を覚ましたんだね』 『……え?』  すると、不意に柔らかな声が鼓膜を揺らす。顔を向けると、そこには声音(こえ)に違わぬ柔和な微笑を浮かべる見目麗しい男性。えっと……初めまして、だよね?  
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