4月1日 月曜日 00:02

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作戦会議は10分ほどで終わった。 部屋から出てきたトオルは少し老けたように見える。 「トオル、大丈夫か」 「問題ない。あとのやつはまともだったから、続けても大丈夫だ」 そういうことじゃないんだけど。 「よし…じゃあ、少し早いけど昼食にするか。ちょっと待っててくれ」 そう言って、トオルはよろよろとキッチンに向かった。 トオルはこのグループの中で唯一、まともな料理が作れる。俺と介六は卵焼きや味噌汁などの簡単なものしか作れず、京に至ってはまったく料理ができない。でも、たまに出してくれる酒のつまみはめちゃくちゃ旨い。 僕と京と介六はリビングのソファでくつろいでいた。 京はスマホを見ながら、にやっとしたり、目を輝かせたりしていた。推し活をしているときはいつもこうなる。京は地下アイドルグループ『モーモーデッドナイト』の大ファンで暇を見つけては、布教活動に勤しんでいる。一度、京に誘われてみんなでライブを見に行ったことがあるが、好き嫌いは分かれそうだけど僕は好きだった。お気に入りの推しグッズであるピアスをいつも身に着けている 介六は持参した漫画を読んでいた。『明かさぬ恋心』という恋愛漫画で、ヒロインの生き様に心を奪われたらしい。恋愛漫画で生き様とか言われてもなぁと思っていたけれど、読ませてもらったら普通に泣いた。もちろん、全巻買った。 そこでハッとする。 やばいな。嘘つきゲームのせいで、いつもなら気にならないことが、今日はやけに気になってしまう。
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