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私が気付いてないだけで舞台上で何かやらかしてしまったんだろうか?ソワソワしていると、美空先生が注文したコーヒーと私が注文したレモンティーが運ばれてきた。
「飲み物も来たし早速いただこう!彩実ちゃん、改めてお疲れさま!初舞台楽しめた?」
「は、はい。でも緊張して笑顔が引きつってたかも…。」
「ハハハ!意識するほど引きつるよね!気にせんと次も頑張ってな!」
「はい、頑張ります。」
ダメ出しではないようで、ホッとする私。
「いやー彩実ちゃんが1週間で立ち弾きと歌をこなしてくるなんて驚いたわ!稽古時間外で頑張ってくれたんやね!動画とか見て独学であそこまで仕上げたん?いや、彩実ちゃんはあまり他の生徒さんと打ち解けてる感じじゃないから…。それに動画だけであんな上達されたら先生の立場がないし、私自身の学びのために私にもその動画を教えてもらいたいなって…。えへへ。」
「三線を始めてから緑地公園で自主練習してるんですけど、実はそこで三線に詳しい子(本当は幽霊だけど)と知り合いまして。その子に歌も録音させてもらってひたすら聞いて覚えました。」
私はスマートフォンを取り出して【彼女】の歌を美空先生に聞かせた。
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