11 エピローグ

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11 エピローグ

 10月と言えどもまだ気温は高い。私は今日も緑地公園の木陰で三線の自主練習だ。そしてそこへ現れる美月さん。 「おっ!今日は『デンサー節』か。」 「うん、昨日習ったばかり。歌が難しそうだからまた教えて!」 「うん、ばあちゃんと練習しとくわ。」  何故か美月さんは天国と地上を行き来しているようだ。無事に天国に行ったと思った美月さんが先月再び現れて、驚く私にあのときのことをこう話した。 「お姉ちゃんは嘘吐くとき、嘘と悟られんように逆に相手を見詰めすぎるから、うちに嘘吐いてるんバレバレや。でもお姉ちゃんなりの気遣いやって分かるから騙されたフリしたわ。それに天国でばあちゃんと会えると分かったら早く天国に行きたくてさ。ハハハ!」  こんな愉快な美月さんと私の友情がこれからも続きますように…。
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