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「なによぉ、今いい雰囲気だったのに!」  クッションでばふばふと叩く。 「ちょっ! 顔は……も゛っ」 「きゃぁ!」  ガバリと起き上がったビビに、手首を掴まれて優しく寝かされる。私の上にあるビビの顔が、いたずらっ子のような笑みを浮かべていた。 「姫様、ナイトドレスがはだけてしまってますよ」 「押し倒してるくせに」  ふふふと、二人で笑う。 「私の国はね、お前の生まれた国と違って、貞操観念が割と緩いのよ」 「姫様。私には姫様の言いたいことがよく分かりません」 「つまりね、婚前××はよくあることなのよ」  ビビは柔らかく微笑んで、私の頬に触れる。彼の顔がゆっくりと近づいて来て 「姫様。何をしてほしいのか、ちゃんと言ってくれないと分かりませんよ」
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