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はあっ、はあっと俺は荒い息をついた。
「……お前……下り坂走ったらあぶねーだろうが」
「……だからっ……手を……繋いであげたじゃん」
箱崎も肩で息をしながら言葉を繋ぐ。
「逆に危険だろーが」
「でもさ……」
黒く艶やかな瞳が、なんだか楽しそうにこちらを見上げてくる。
「これってアオハルじゃない?」
「……っ!」
俺は思わずその白い手を振り払うと、彼女に背を向けた。
めっちゃわかり易い反応。
完全におちょくられてる。
あー、最悪だ。
ホント俺、くだらねぇ。
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