★イヤだ!!

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★イヤだ!!

 何度もチャイムを鳴らされてさすがに起き上がる。 「うるせぇよ……っ」  怠い体を引きずってあくびをしながら玄関を開けると、グッと押されて一緒に中に入られた。 「お前、何、俺を避けてんだよ!」  そのまますぐの壁に押し付けられ焦る。  ドキッとしつつ顔を背けると、佐々は俺の顎を掴んで目を合わせてきた。 「ヤったから?告ったから?」 「どっちもだよっ!!」  あまりにも真剣に聞かれて喚く。 「嫌だったのか?」  少し驚いたような顔をして、何で佐々が眉を下げてしょんぼりするのか。 「そ、そりゃイヤに決まってんだろ」  答えると更に佐々は悲しそうな表情になった。  何か俺が悪いことをしている気分になるのはおかしい気がする。  なのに、佐々は更に俺を壁に押し付けてきてピタリとくっついてきた。 「これ……嫌?」 「退け。俺をネコ扱いすんな」  その肩を押して睨むと、佐々はほとんど離れず顔を近づけてくる。 「キスは好きそうだったのに?」  避けた顔にタイミングを合わせて口を塞がれて腰まで抱き寄せられた。  逃げ出そうとするのにすぐに舌が侵入してきて絡め取られる。  ヤバい、と思うのにその心地よさを知ってしまっていて、やはり上手いそのキスからは逃げられない。 「ん、ふっ……っ」  鼻から声が抜けて、水音が狭いアパートの玄関に響く。 「こんな勃ってるのに?嫌なのか?」  グリッと膝で押されて俺は思わず佐々を突き飛ばしてしまった。
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