いや……

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いや……

「ちょっ!!待てってっっ!!」 「ここまできて無理」  全力で止めているのに伸し掛かられて俺は絶対絶命。  ラブホの一室でベッドの上。  何となくムラムラはするし、俺だってまぁ……シたい。  でも、俺たちはどっちもタチだ。  いくらついさっき一緒に振られたからって……  飲んでテンション上がったからって……  無理だろっ!! 「目ぇ覚ませっ!!」  喚いてみても、 「覚めてる」  佐々(ささ)は無理矢理俺の服の裾を捲くろうとする。 「バッ!!やめろっ!!つか、ねぇだろ!!」  バタバタと暴れると、やっと膝が佐々の腹に入って佐々が呻いた。  その隙に逃げようとするのに、足首を掴まれてベッドの端に顔面を打ち付ける。 「っ痛ぇっ!!……てめぇ」  痛む鼻を押さえつつ睨むと、佐々はフッと笑った。  そして、俺の足首を痛むほど掴んだままペロリと舌を出す。 「ヤーべぇ。ガチで喰いたくなってきちゃった♡」 「……マジで、ヤバ過ぎんだろ」  笑顔の佐々を見て寒気がするほど身の危険を感じた。
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