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「や!待て!!外せっ!!」
佐々に捕らえられていたはずの両手首を拘束しているモノをグンッと引っ張ってみる。
でも、頭の上で固定されていてそれは見えないし、長さの余裕はないのか指先を伸ばしてみるとすぐにベッドの格子に触れた。
感覚的に俺がいつも使うような金属製の手錠ではないことはわかる。
でも、あの音は……確実にそれに近いモノだ。
「安心しろって!コレはシリコンだから別に痛くはねぇだろ?」
「安心できるかっ!!外せっ!!」
何とか外れないかと動かしているとさすがに手首が痛くなってきたが、止めるわけにもいかない。
大人しくしたら……要はヤられる危機だ。
ジーパンが絡まっているせいで足も動かし辛いが、それは引き抜いたら負けな気もする。
「暴れんなって!アガるから♡」
「うるせぇっ!!いいから外せ!!」
「司馬ぁ、そう言われてお前外す?」
喚く俺の頬を指でなぞって微笑まれてグッと唇を噛んだ。
ーーー外さない。むしろ、どう泣かせようかワクワクする。
けど、そんなこと言えるわけがないし、同意なんてしている場合ではない。
「いいから外せっ!!」
怒鳴ると、佐々は俺の顎を掴んでキスをしてきた。
甘く蕩かすようなキス。
「……お前、キス好き過ぎ」
笑われて噛みつこうとすると、ひょいと避けられた。
「っし……いい加減ちゃんとシようぜ?」
少し目を細めた佐々のポケットから出てきたモノ。
ローションなんて使われるわけにはいかない!!
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