飲んだ流れで……

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飲んだ流れで……

 佐々は同じ大学、同じ学部で、同い年の大学二年、二十歳。  同じバスケサークル(という名の緩いサークルで活動はしょっちゅう飲み会)で適度に楽しむ仲間だ。  お互いほぼ同じ男子平均よりちょい高いくらいの身長で、金髪の俺と焦げ茶色のやや短髪の佐々。  一応どっちも高校はバスケ部だったが、一回戦負けしか経験のない弱小部の出身。  好きな音楽も、食の好みも似ていて、お互いゲイという性癖だって飲んでいてポロッと話してしまってからはセフレとか好きな人の話もフルオープンでする仲ではある。  好みのタイプも似ていてカブることも多々の俺たち。  今はどっちもよく行く大学から二駅の居酒屋で働いているオオタさんに片想い中で、「抜け駆けすんなよ!」と今日も佐々と一緒に飲みに来ていた。 「お待たせしました!塩ダレキャベツと鶏串六本!あと、ポテトと唐揚げでーす!」  頼んだ追加の料理を持ってきてくれたオオタさんはにっこり笑って皿を並べつつ、空いた皿とグラスを片付けてくれる。 「やべ、かーいい」  運んでいく後ろ姿を見つめたまま呟くと、 「泣かせてぇよなぁ」  佐々も串に手を伸ばしながらオオタさんの姿を目で追っていた。 「欲望爆発させ過ぎじゃね?」  俺も串を手にしてケタケタ笑うと、佐々は一気に食ってなくなった串をペッと串入れに入れてジョッキを手にする。 「や、本音じゃん?」 「ま、ね?」  確かに酒と下ネタは楽しくて仕方がない。
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