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「た、勃ってる!!」
軽く感動してしまうと、背中をぶつけたらしい佐々が前髪を掻き上げながらこっちを見る。
「は?何言ってんの?」
その声が低くなった気がするのは気のせいだろうか?
「司馬ぁ、俺はやられたらやり返す男だから」
「はぁっ!?ちょっ!!」
佐々が言いながら近づいてきて、俺は一瞬のうちに肩に担ぎ上げられて慌てる。
ほとんど身長なんて変わらないし、俺だって結構暴れているのに……ビクともしなくてあっという間に玄関からベッドに運ばれた。
「てめっ!!」
グキッと首が変な風に曲がって文句を言おうと睨む。だが、
「勃ってんだろ?お前もヤる気じゃん!」
佐々は平然とした顔ですぐに伸し掛かって来た。
「違う!!全く反応しなくなって……」
「何?勃たないって言ってたの……まだ継続中だったのかよ」
「ん……っ」
言いながら服越しに握られて声が出る。
久しぶりの前への刺激にかなり過敏に反応してしまった。
「でも、勃ってんじゃん?このままイかせて欲しいか?」
ニヤリと笑われて、そんなこと絶対に頼みたくない。
でも、もうずっとご無沙汰で、せっかく反応したのなら……イきたい。
「司馬ぁ?どうする?」
答えられない俺の反応を楽しむように佐々が近づいてくる。
「や、やりたいなら好きにすればいいだろ?」
フイッと顔を背けると、カプッと耳を軽く食まれた。
「なっ!!」
ゾクッとして逃げようとした俺の頭をガッチリ掴んで佐々はまだ耳元で笑う。
「好きに……させてもらうな?」
やたら色っぽく言われて嫌な予感がした。
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