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★絶対に下はやらんっ!!
打ち付けた鼻を押さえたままクルッと体の向きだけを変えた。
「いや!!ねぇだろ!!俺もタチだぞ!?」
背後を取られるわけにはいかなくて、足首を持たれたまま尻はベッドについて何とか身を起こす。
「知ってる」
そんな俺を見ながら佐々は平然と答えた。
「しかも、俺にSっ気あるの知ってんだろ!SとSなんて反発……」
「なぁ、司馬。そんなSを屈伏させるからいいんだぞ?」
途中で遮られて、しかも、そんな当たり前のように言われても理解できない。
「SとМがくっつくだけじゃない。S同士はより強いSが制するんだぞ?」
「は?そんな当たり前みたいに言うな」
「や、そうだろ?」
言いながら更に手の力を込められて痛みで眉が寄る。
しかも、平然と言いやがって……ムカつく。
「お前、結構いい表情するな。ちょっとアガる」
「アガんなっ!!」
嬉しそうな佐々に怒鳴りつけてブンブンと脚を振った。
「さっさと離しやがれっ!!」
大人しくヤられるわけにはいかない俺は必死だ。だが、
「バーカ。逃げられると余計に狩猟本能掻き立てられるだろ?」
佐々は嬉しそうに笑って更に近づいて来る。
「はぁっ!?」
余計に虐めたくなる気持ちはわかるが、頷いている場合ではない。
かわいい子を虐めるからいいのであって、そのゾクゾクは怯えつつも感じてしまうその姿がクるからだ。
決して俺がその立場になりたくはない!!
なりたいとも思わないっ!!
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