6、ヌチ

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6、ヌチ

ヌチは、ナノハが飛び降りて死んだことを知ると、恐らく復讐されるだろうと察知した。直ぐに、荷物をまとめた。ナノハから借りていたもの。ナノハのもの。死人に物は要らねぇ。綺麗な(ぎょく)の装飾品、布、毛皮まで持ってやがった。 装飾品は身につけて、大きな布を広げてその他は包んで背中に背負った。 逃亡先は確保してある。あの1回ヤらせてやったジジイのところだ。あいつの存在を知るものは多分居ない。 どんぐりの森で、村からかっぱらってきた食糧を食いながらジジイを待った。 二日後、ジジイがやってきた。 「オレ、お前と住む。」と言ったら、ジジイは涙ぐんでいやがった。 意外なことにジジイの住まいは快適だった。見たこともない物がいっぱいあって、それはジジイが考えて作ったのだそうだ。機織り機で模様が入った布を作らせた。 続き。ジジイに新しい服を仕立てさせた。新しい服には模様が入っている。それにリョウがナノハに贈った首飾りを着けた。腕輪もナノハが誰かにもらったのをあるだけ嵌めた。………残念なのは見るのがジジイだけだってことだけだ。 ジジイは律儀に毎日、狩人もやってくる。必ず食えるものを持って帰ってくる。ブツを食い物にするも勿論ジジイ。 夜?夜なんて寝るだけだよ。ジジイとヤるなんて気持ち悪っ! と言うことでジジイとの生活は快適だった。ジジイは昼間、居ないのでオレは模様のある服を着て、装飾品をいっぱい着けて……男漁りに決まってんだろ!で、月1回、我慢して譲ってやって、ジジイにヤらせてやることにした。子供ができてもジジイの子。 ジジイが死んだら子供はいらねぇ。女だったら、何処かの村に置いてくる。男だったら此処に置いていく。7日もすれば物になる。 いい調子で居たら、孕んでしまった。 ジジイは素直に喜んでた。どう考えてもジジイの子じゃない。 腹の子の父親は、オレが生まれ育ったところとは反対側の何処かの男。その男は流れ者みたいな暮らしをしていた。狩人なんだけど5人ぐらいで移動しながら、村には帰らずウロウロしてしながら狩をして、保存できるように全員で加工していた。 オレは、その中の3人とヤッていた。全員とでも良かったんだけど何故か2人は乗ってこなかった。 孕んだとわかった頃、そいつら5人から、一緒に狩りをしないかと言われた。 オレは、また荷物を纏めてジジイとオサラバすることにした。また、荷物を背負って外を歩いていたら、弓を構えたジジイに出くわした。 「オレ、村に帰るわ。」と言ったらジジイはオレの腕を掴んだ。 オレはジジイが作った「魚の仕掛け」の小さいやつを手に持っていた。
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