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その日の夜、久しぶりに早く帰ってきたパパといっしょにおふろに入った。
「ねぇパパ。ミクちゃん、引っ越ししちゃうんだって」
体を洗っておふろの中にパパといっしょに入った時にそう言うと、前にいたパパはえーと声をあげた。
「どこへ引っ越すって?」
「大阪って。ノアとヒロが言ってた。3日後に引っ越すんだって」
「3日後かぁ……早いな。ケンはミクちゃんと保育園の頃からいっしょだったもんな。さみしいな」
「うん」
パパのさみしいが何でさみしいのか、正直ぼくにはよくわからなかった。
でも、うんと言っておくことにした。
「ミクちゃんに、お別れちゃんと言わなきゃな」
パパがそう言って、ぼくの頭をわしゃわしゃした。
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