8人が本棚に入れています
本棚に追加
気がついた頃には、日付を跨いで2月の24日になっていた。
これから私はどうすればいいのだろう。
再び自問自答を繰り返す。
選択肢は、兄達を殺すか、死ぬか。
逃げる、という選択肢ももしかしたらあるのかもしれない。
しかし、いくら考えても今の私には結論を出すことが出来なかった。
「久しぶりに優希に会おっかな」
思いっきり甘えたい。
自分を肯定してもらいたい。
自分の味方がいることを、自覚したい。
だけど、今の時刻は深夜の2時。
とても、優希に会える時間帯ではなかった。
明日会おう。
優希に会えたら、もしかしたら私は死ぬ決意も下せるかもしれない。
優希にラインを打つ。
そして、私は虚空を見つめる。
本当にすることがない。
学校に行っていなかった期間、一日中スマホを弄っていたが、最近は流石に飽きてきた。
何をしようかと、考える。
ふと、お母さんのことを思い出した。
オーバードーズを行い、倒れているお母さんの情景が脳内でフラッシュバックし、憂鬱な気分になる。
お母さん。
あと、数週間で帰ってくるではないか。
リビングを片付けなければ。
お母さんを心配させない為にも。
私は、優希に送ったラインが既読になるまで、というか朝になるまで、リビングを掃除しようと決意し、ソファーから立ち上がる。
シャッターを開けると、外は少々明るかった。
日差しが綺麗になったリビングへ差し込んでくる。
時刻は早朝5時35分。
だいぶ、掃除をした。
なんなら、お母さんが居た頃よりも綺麗な気がする。
やり遂げた気分なり、ソファーに突っ伏す。
一つだけ、気になる点はやはり壁に空けてしまった穴だ。
2箇所、果物ナイフで壁を刺してしまった。
まぁ完全に記憶はないんだけど。
なんで、私は壁を刺したんだろ。
自暴自棄になっていたのかな。
兄達への怒りが沸点に達したのかな。
まぁ考えたってしょうがないよね。
覚えていないんだし。
だけど、そこ以外は本当に綺麗になった。
我ながら凄い。
ソファーに寝転び、少し寝そうになっていると、優希からのラインが来た。
おれも会いたい。
体調大丈夫?
前あってから連絡が来なかったからすごく心配していたんだ。
豪華に3件も。
嬉しい。
私は、優希へ少しの謝罪を送り、その後
何時頃会える?
とメッセージを送信した。
最初のコメントを投稿しよう!