【悲劇】

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気がついた頃には、日付を跨いで2月の24日になっていた。 これから私はどうすればいいのだろう。 再び自問自答を繰り返す。 選択肢は、兄達(あいつら)を殺すか、死ぬか。 逃げる、という選択肢ももしかしたらあるのかもしれない。 しかし、いくら考えても今の私には結論を出すことが出来なかった。 「久しぶりに優希に会おっかな」 思いっきり甘えたい。 自分を肯定してもらいたい。 自分の味方がいることを、自覚したい。 だけど、今の時刻は深夜の2時。 とても、優希に会える時間帯ではなかった。 明日会おう。 優希に会えたら、もしかしたら私は死ぬ決意も(くだ)せるかもしれない。 優希にラインを打つ。 そして、私は虚空を見つめる。 本当にすることがない。 学校に行っていなかった期間、一日中スマホを弄っていたが、最近は流石に飽きてきた。 何をしようかと、考える。 ふと、お母さんのことを思い出した。 オーバードーズを行い、倒れているお母さんの情景が脳内でフラッシュバックし、憂鬱な気分になる。 お母さん。 あと、数週間で帰ってくるではないか。 リビングを片付けなければ。 お母さんを心配させない為にも。 私は、優希に送ったラインが既読になるまで、というか朝になるまで、リビングを掃除しようと決意し、ソファーから立ち上がる。 シャッターを開けると、外は少々明るかった。 日差しが綺麗になったリビングへ差し込んでくる。 時刻は早朝5時35分。 だいぶ、掃除をした。 なんなら、お母さんが居た頃よりも綺麗な気がする。 やり遂げた気分なり、ソファーに突っ伏す。 一つだけ、気になる点はやはり壁に空けてしまった穴だ。 2箇所、果物ナイフで壁を刺してしまった。 まぁ完全に記憶はないんだけど。 なんで、私は壁を刺したんだろ。 自暴自棄になっていたのかな。 兄達(あいつら)への怒りが沸点に達したのかな。 まぁ考えたってしょうがないよね。 覚えていないんだし。 だけど、そこ以外は本当に綺麗になった。 我ながら凄い。 ソファーに寝転び、少し寝そうになっていると、優希からのラインが来た。 おれも会いたい。 体調大丈夫? 前あってから連絡が来なかったからすごく心配していたんだ。 豪華に3件も。 嬉しい。 私は、優希へ少しの謝罪を送り、その後 何時頃会える? とメッセージを送信した。
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