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 そうして顔を上げたライサンは、荒い息を吐くルークの顔を見つめた後、サイドテーブルに手を伸ばす。  テーブルの上に置かれていた木の籠。竜の卵。その下にある引き出しを開け、香油を手にする。それを手の平に垂らし、温めると、ライサンはルークの力のない脚を広げさせ、その後腔に指をゆっくりと挿し入れた。 「ひっあ、あッ」  ただ解すだけ。良いところに触れないで、指を一本から二本に増やして、震えている相手の表情を見て愉しみながら、もどかしい場所を撫で続ける 「挿入()れて欲しい、って言って下さい」  耳元でささやかれた、怖い位に優しい声。ルークが間近にあった薄茶色の瞳に目を向けると、ギラギラとした獰猛なそれと目が合った。 「ライ……ッ」 「私のもので、あなたのいい場所をたくさん擦って欲しいでしょう?」 「……ッあ」  想像するだけで体が震えた。 「奥もたくさん突いてあげますよ?」  柔らかな声。欲に濡れた目。それらに促されるがまま、ルークは口を開く。 「……ッ、挿入()れ……、て、欲し…………」  そう告げた途端、ライサンは黒々とした笑みを浮かべ、ルークの(なか)から指を引き抜くと、その狭い後腔に、わざと時間をかけて自身を埋めていった。 「あ、あ……ッ」  圧迫感はあるのに痛みはなく、熱くて気持ち良くて、ルークは溶けてしまいそうになる。 「ぁッ、う、……ッあん、ぁああ!」 「……ッん」  最初はゆっくり、段々と腰を動かすスピードを上げていくと、ルークは先走りの蜜をダラダラと溢しながら、泣いてよがった。 「ッや、あ、あ……っ」  唇が塞がれる。舌が絡んで、口内も気持ち良かった。ライサンが触れているところ、全部が熱くて気持ちいい。 「んっ、ん、あ、ライサ……ッ」 「ルークッ」  愛しげに名前を呼び合って、欲のままに下肢をぶつけ合う。ルークのいいところをライサン自身で執拗に擦ってやると、(なか)がぎゅうぎゅうに締まった。 「あっあ、……ッひ、あ、あああッ」 「ん……ッ」  あまりの締め付けに、ライサンも眉を寄せ、なんとか耐える。そうして耐えた後、容赦なく奥を穿ち、強い快感をルークに与えてやる。 「ああッ、あ、ぁ、きもち、い……っ、ぁん、あ、あッ!」 「はぁ……、いい子ですね、ルーク。可愛い」  可愛くてたまらない。  赤い髪を乱し、首を振るルークが言われた通り声を抑えずに嬌声を上げるのを見つめながら、ライサンはうっとりとため息をつく。 「あ、あッ! ぁ、や、あ、ああ……ッ」  上から押し付けられるように、勢いよく何度も奥を突かれ、ルークは泣きながら、精を出さないまま達し続けた。 「や、ライ、サン……ッ、きもち、い、だめ、やだ、ぁ、あッ」  ぼろぼろと落ちる涙を唇で吸い取って、何度も何度も(なか)を蹂躙すると、涙に濡れた瞳が色を変え始める。  褐色から、七色の光を放つ虹色へと……。  ドラゴンの至高の宝玉。快楽に濡れた七色。  そのあまりの美しさに見惚れ、ライサンは一瞬動きを止めるが、すぐに自分の首に腕を回し、脚を腰に巻き付けてきたルークに答える為、欲のままに腰を打ち付けた。 「ひッあ、ああっ、も、だめ、やぁ……でる、あ、ぁッ」 「いい、です…よ……、ッん、私……も」 「ライサ、ライ、……ライ、サン、あ、あッ、あああああッ」 「ん、く、ぁ……あッ」  最奥でライサンの精が勢いよく放たれ、強く抱き合いながら、ルークも精液を(ほとばし)らせる。 「ぁ……ッ、あ、あう」 「……ん」  ルークの(なか)に全てを吐き出し終えたライサンは、気持ち良さそうな喘ぎ声を上げ続けている彼に顔を寄せ、触れるだけの口づけをする。そうして口を開いた相手の口内に舌をねじ込み、浅い息を吐きながら貪った。何度も何度も口づけ合う。  その後も幸せを感じ合いながら、深く溺れるように、二人は何度も体を交えた。疲れ果てて眠りにつくまで……。  そんな父親達の様子を感じていた竜の卵は、ぽわぽわと嬉しそうな虹色の光を灯し続けていたのであった。
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