乙幡さんインタビュー

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乙幡さんインタビュー

本日は『甘やかすように唇を噛んで』の乙幡(おつはた)エドワード奏丞(そうすけ)さんへのインタビューとなります。 乙幡さんは、高級家具ブランド『ジュエ』の社長であり、現在はサンフランシスコでパートナーの木又(きまた)(ゆう)さんと暮らしているそうです。 ___こんにちは。今日はよろしくお願いします。 乙幡:OK〜!よろしく!日本はもうかなり暑いね。でもまだ春なんでしょ? ___そうなんです。まだ春なのに最近は夏のような気温で暑いんです。乙幡さんは今、悠さんと日本に来てるんですよね。仕事ですか? 乙幡: 仕事もあるけど、俺には、だいっじなことがあるから。日本の春の一大イベントがあるだろ? ___と…いうと?何でしょうか? 乙幡: おおいっ!嘘だろ?君、日本の春っつたら何してんだよ。うーちゃんだろ!うーちゃん祭りがあるだろ?今年も、うーちゃんグッズの交換を和真に頼んでるから、サンフランシスコから受け取りに来たんだ。この前さ…俺、うーちゃん皿を一枚割っちゃってさ…悠があんなに大切にしてたのに。だ!か!ら!俺はこの後すぐに和真のとこに行かなくちゃならないんだ。 ___ああ…春のパン祭りですか。はぁ…相変わらずですね。乙幡さんは悠さんのことが絡むと、めんどくさいと、どなたかも仰っていましたが… 乙幡: ああ、アイツだろ?黒騎士なっ!黒騎士も今、日本に来てるぞ。 ___またそんなこと言って。怒られますよ、長谷川さんに。えーっと…ではインタビューを始めます。インタビューの内容は、好きな人についてです。主に乙幡さんと悠さんのことについてお聞きします。まず、悠さんと出会った経緯は? 乙幡: うちの会社の広告デザインを手がけたのが悠で、そのデザインを見た俺がデザイナーに会いたくなって、会わせてくれって頼んで会えたのが出会いかな。でもあの頃、悠は和真の影になりデザインしてたから。自分はデザイナーではないってことにしてたんだけどな。 ___あの頃の悠さんって今とは全く違ってましたよね。ひたすら自分の事を隠して和真の手柄にしてたっていうか。そんな悠さんの最初の印象は? 乙幡: はじめましては、喫茶店で待ち合わせして会ったんだ。見た目は地味だけど何となく華があるって感じだった。だけど、その後連絡先交換して…毎日メッセージを送り合ってたら、あっという間に魅かれていった。あれは何だったんだろうか…今でもたまに思い出すけど、毎日夜になってメッセージを送るのが楽しくてたまんなかったよ。だから、多分一目惚れだったんだろうと。うん、きっとそうだと思う。 ___そうなんですね!周りで見ていても、乙幡さんが押せ押せな感じで、グイグイ引っ張っていくから『もっと行けー!』って思ってました。そんな悠さんに対して最も印象的なエピソードは? 乙幡:うーん、やっぱりアレかなぁ。悠が作ったジュエの展示会の広告デザインがライバル会社にパクられて、先にメディアにデザインが出された時かなぁ。あの時の悠、凄かったろ?確か一晩で別のアイデアを出してきて、それを形にして別方向に転換させたんだ。新しいデザインのおかげで展示会が上手くいった。あの後ジュエの家具は飛ぶように売れてさ、あれは今でもジュエの経営スタンスになってるとこがある。発想の転換つうかさ。 ___悠さんは覚醒してましたよね。迷わずに進み出す悠さんを応援してました。それには、乙幡さんの大きな器もあると思いますけど。 乙幡: あははは。ビジネスと恋人への器とは関係ないだろ。あの時、俺は悠のことが心配だった。それは恋人としてだ。だけど、客観的に見ていた部分もある。それが経営者としてかな。会社のことは、結局最後は俺が決断しなくちゃなんないし、広告デザインが上手くいかなくても、何とかするって思ってた。だけどなぁ、あの時は悠が本物のデザイナーとして誕生した瞬間だって思ったな。『こりゃ、やべぇ』って鳥肌が立ったのを覚えてる。自分のデザインをパクられて、怒ってる悠のデザインが怖いくらいカッコよかったから。 ___確かに…乙幡さんも言ってましたけど、悠さんってタフですよね。それにすごく悠さんは乙幡さんを信頼している。悠さんも『エドならこの後上手くやるかな?』って思ってデザインの変更をしたって、あの時言ってましたから。 乙幡: えーっ本当にぃ?嬉しいな。あーっ、悠に会いたい。どこにいるんだっけ?近くにいるのかな…連れてきてもいい? ___ちょ、ちょっとまだです!もうちょっと待ってください。座って!えっと、信頼し合ってる二人が動き出すのはカッコよかったです…っと。そんな悠さんと一緒に暮らしていて、乙幡さんにとって悠さんとの関係では信頼や安心感が重要ですか?それとも、刺激や興奮が重要ですか? 乙幡: おおいっ!この話の流れでいったら信頼や安心感って言わせるんだろ!だけどな…うん、わかるか?刺激と興奮も哲学的にはかなり重要だ!わかるだろ?こう…なんつうか、勝手に興奮してしまうところがある…好きな人が動くと、空気も甘くなるみたいな時あるだろ?君にもそんな経験あるだろ!なっ!それは刺激が大いにあるからだ。悠が動くと、フワッと空気も動くから俺も引き寄せられて、悠がいるキッチンに入り込んで…そんでまぁ、ちょっと怒られたりもするけど… ___いきなりそっちの話ですかっ!本当に相変わらずエロ魔人ですね。サンフランシスコでもしつこくして、悠さんに嫌がられてませんか? 乙幡: NO!君は何を言っている。俺が哲学の話をしているのに、単純なエロ魔人って呼ぶなよ。緻密な計算の上に成り立っているエロである。それを俺は追求しているだ。それとなっ!俺がしつこいって何で知ってんだよ。 ___いや、、あっ、すいません。しつこいっていうのは、長谷川さんが…やっ、そう、エロ!エロは最高です!そ、そうですよ!乙幡さんからエロを取ったらどうなるんですか!みんなもっと押せ押せ!いけーって思ってますから、大丈夫です! 乙幡: うむ。だよなっ!そうだよな。だけど間違えてもらっては困るのは、エロが好きなんじゃなくて、悠が好きなんだぜ?わかるだろ?悠を前にすると抱きしめたくなり、キスもしたくなる。部屋の中でも外でも、キッチンでもバスルームでもだ。今でもさ、こんなにピッタリと合う人っているんだなって毎日思ってるよ。 ___ラブラブですね。家の中ではいつもピッタリと寄り添ってるイメージです。乙幡さんは独占欲強い方ですか? 乙幡: どうだろ?独占欲か、うーん。強くはないと思うな。俺たちは大人だし、個人の自由を尊重してるから。それより、愛する人をケアすることを最優先で考えてる。お互いそれはあるって感じるな。 ___乙幡さんって大人ですもんね。ふざけてますですけど、相手のことを観察してるっていうか。わかっててふざけますよね?それが乙幡さんのケアなんでしょうか。 乙幡:あははは。ふざけてるのは認めるけど、長谷川にだけだぜ?ふざけるのは。しかし独占欲って何だろうな。生活しててそんなの意識したとこないけど、ベッドの上だと悠への独占欲は丸出しになるかも。 ___また…ふざけて、はぐらかされた感じです。だけど、確かにベッドだと毎日イチャイチャして、朝も昼も時間があれば常にベッドにいるような感じですけど。 乙幡: へぇ!いつもベッドで一緒ってイメージなのか…そりゃいいな!そうなりたいよ。だけどそんなにいつも悠と一緒にいられないんだぜ。 ___そうなんですかっ?それこそ意外です。 乙幡: 悠も俺も忙しくってさ。悠はアメリカ国内の出張とか多いし。だけど今はそれも楽しいかもな。じいさんになって時間がいっぱい出来たら、それこそ独占欲出してみようかな。 ___出勤っていえば、時差を読み間違えて、サンディエゴで悠さんと一日会えなかった時ありましたよね?あれってドキドキしちゃいます。時差怖いです。 乙幡: そう!悠は今もあの時の夢見るんだって。時差を間違って会えないってやつ。可哀想だよな。あれ?君もそんなことやったことあるの? ___サンディエゴって大規模工事してたじゃないですか。昔の狭い空港の方がよかったのにっ!ああっ!これはインタビュー関係ありません。脱線してしまいました。では、ズバリ悠さんに対してのフェチは?ありますか? 乙幡: 足。そしてお尻。あと乳首。もちろん恥ずかしがる顔も好きだよ?それに声もいいな。うん。だけど、うーん…乳首?ベビーピンクってあんな感じなんだな。プツンとしてるところも可愛いし。それに悠の肌は、どこもかしこもスベスベなんだ。 ___ブレませんね!エロ魔人!じゃあ、悠さんの好きなところは? 乙幡: タフなところ。あと、俺より大人なところかな。サンフランシスコに来たら余計それはかなり感じる。ああ、この人って自分だけじゃなくて周りを考えてるんだなぁってね。それってさ、タフじゃないと出来ないことだからね。すげえなぁって思うよ。自分のことも考えて、周りのこと、俺のことまで常に考えてる。俺は恋人を誇りに思えるから、それはなんて光栄なことなんだっていつも思ってる。あっ!あとね、写真が苦手なところも好きだな。 ___写真のこと言うとまた悠さんが気にしますよ! 乙幡: 悠が気にする?可愛いじゃん!まだ写真撮るのは上手くないよ?俺のいないところで練習とかしちゃってさ。めちゃくちゃ可愛い。朝もさ、寝顔とか撮られてるのわかってるから目を開けられないんだ。どんな風に撮ってんだろって考えると愛おしくてさ。たっまんないよなっ! ___ごちそうさまです。では、最後に悠さんにメッセージあればお願いします。 乙幡: Hi babe!I love you so much.今も君に夢中なのは変わらない。もう君がいない人生なんて俺は考えられないよ。これからも楽しく暮らしていこうぜ!じいさんになっても抱きしめさせてくれ!Kiss you. 『どーも〜』と流暢な日本語を使いながら乙幡さんは帰っていきました。 サンフランシスコで暮らす二人は相変わらず仲良くしているようです。しかし、乙幡さんって独占欲無かったんですね。あんなにしつこいのは、悠さんと二人きりの時だけなんでしょうか。相変わらずのエロ魔人でしたが、何故か乙幡さんだとエロくないというか…いやらしさがなく、サラーッと話をされていました。あのまま突っ込んで聞いたらきっともっとペラペラ喋るんじゃないかとヒヤヒヤしました。 次は悠さんにインタビューです。 interviewer:こうま
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