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「成美と目が合うだけで、こうして手を繋いだり触れるだけで俺は幸せですし、ドキドキもしますよ」
「綾瀬さんも?」
「ええ。仮に好きな人に触れて、普通でいれる人がいたら是非とも会ってみたいですね」
「そうなんですね……」
思わず
笑みが溢れた。
綾瀬さんも私と同じように
ドキドキしてくれることが嬉しかった。
大人だからとか
子供だからではなく
相手のことが好きだからこそ純粋に
嬉しくなったり幸せな気持ちになったりドキドキしたりするんだね。
「……あ、大変、もうこんな時間!私、そろそろ帰りますね」
気づけば
22時を過ぎていた。
本当はもう少しだけ
綾瀬さんと一緒にいたかったけど
明日もお互い仕事でそういう訳にもいかない。
名残惜しさを堪え立ち上がった瞬間
手を引っ張られ再び彼の腕の中へと閉じ込められた。
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