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スヤスヤと眠る
綾瀬さんの顔をじっと見つめる。
こんなにも素敵な人が
私の彼氏だなんて今でも信じられないくらいで
夢なら
覚めないでと思う反面
彼から与えられる甘い言葉や
ぬくもりがこれは私に夢ではないと教えてくれる。
もそもそと動き
綾瀬さんの身体に近づけば
彼は眠っていても無意識に
私の頭を撫でたり抱きしめたりしてくれる。
そのことが
たまらなく嬉しくて幸せで
この幸せがこれから先も
ずっと、ずっと続くといいなって思った。
「……朝ごはんでも作ろうかな」
時刻は
あっという間に5時半。
勝手に台所を
使うのは少し気が引けるけど
お腹も空いたし
お礼も兼ねて朝ごはんを作ろうと
彼の腕の中から出ようとするけれど
力強く私を抱きしめる腕はびくともしなくて出られない。
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