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「あ、綾瀬さんって、料理も上手ですね」
「そうですか?」
「このオムレツ、すごく美味しいですよっ!」
「ありがとうございます。一人暮らしが長いですから、ある程度のことは人並みにはできますよ。」
見た目も
ルックスも完璧で
会社では課長の役職につき
なおかつ家事までできるなんてパーフェクトすぎる……
それに
引き換え私には
何ひとつ自慢できることなんてなくて
せめて
何かひとつくらい
秀でたものがあれば少しは胸を張って
綾瀬さんの隣りにいれたのになと今更ながらに後悔する。
「では、俺が課長でなければ成美は俺のことを好きになってくれなかったのですか?」
「え?」
私、いま
考えてたこと
無意識に声に出してた!?
「俺がなんの取り柄もない普通の男だったら、成美の恋人でいる資格はありませんか?胸を張って、成美の隣りにいてはいけませんか?」
「ち、違います!!私は、綾瀬さんだから、好きになったんです!!」
「クスッ、俺もです。俺も、成美だから好きになったんですよ」
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