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腰を大きく宙に浮かせて白濁をドロリと溢した。棒を辿り、双玉、そして、ひくつく蕾まで濡らしていく。
「ッッッ…ッッッ…」
深すぎる快楽に体の硬直が緩められず、腰を高く上げたまま痙攣を続ける。その動きに合わせて白濁が周りに飛び散ると瑪且の五芒星の上にも落ちた。
五芒星がいっそう赤く染まり、そこから黒い靄が溢れだしてくる。その瞬間、葛葉が低い声音で呪文をすかさず呟くと布団周りに置かれた護符が光り、瑪且を中心とした五芒星を作り上げた。すると、その光が天井まで柱のように輝くと瑪且から抜けた黒い靄が動きを止める。
痙攣している瑪且をそっと布団へ横たわらせると、その黒い靄を葛葉が片手で無遠慮に掴んだ。
口元は笑っているが、眼光は鋭い。
黒い靄はまるで怯えているかのように、葛葉の手の中で激しく動く。その動きをさらに封じ込めるようにグッと葛葉が力を入れているとその内、その靄が毛むくじゃらの腕へと変わった。
その腕をへし折るかの如く、葛葉の腕に血管が浮く。
「ぼくのまおのナカは、居心地が良かったかい?」
返事がないと分かっていながら、葛葉が問いかける。毛むくじゃらな腕は、ただただ葛葉の手から逃げようとするのみだ。
「…二度とおいたができないようにしてあげようね」
呪文の時よりも更に低く、温度のない声音で呟いた。そうして、「阿、卑、羅、吽、欠」と唱えるとキンッと一気に空気が冷え、続いて「窮奇(チォンジー)」と葛葉が呟くと強いつむじ風が下から舞い起こり、そのまま葛葉の手の中にいた生き霊もろとも上へ消えていった。
すると、護符も青い炎に包まれ、部屋の五芒星も役目を終えて消え去った。
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