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「お客さん、大丈夫ですか?駅の事務所で休まれますか?」
「あ…いえ、友人が迎えに来るので、ここで大丈夫です」
人当たりの良い笑みを向けながら断りの意思を告げる。とりあえず今はできるだけ放って欲しいし、離れて欲しかった。
だが、駅員はわざわざ腰を屈めて起き上がらせようとする。
大丈夫だと手で軽く押し退けようとした時、不意に駅員が耳元で囁いた。
「そんなに乳首おっ勃てたままじゃあ、辛いでしょう?」
その言葉を聞いた瞬間まおは目を丸くし、駅員の股間を確認すると案の定ズボンの前がパンパンに膨れていた。
(…当たっちゃったか)
やっぱりなと思い、さらにややこしいことになったとまおは顔をしかめる。
こうなった時のまおは、周りを興奮させる瘴気を放っているらしく、相性もあるが耐性のない人が近付くとこの駅員のように性的な本能に支配されてしまう。
どうしたものかと思いつつもこのままにしておけず、相手の瘴気をどうにかしてまおの体にいれる必要があった。ただ、その方法はまおには限られており、体液、つまり精液ごと吸うしかなかった。
するりと駅員の腿に手を置いて、今度はまおが小さな声で囁く。
「事務所じゃ人がいますよね?恥ずかしいから、トイレに行きませんか?」
「…っ」
まおの提案に駅員が息を飲むとニヤリと口許を歪め、二人一緒に立ち上がる。ホーム内のトイレへ行こうと歩みを進めるもまおは快楽で足の力が抜けてしまい、ぐらっとよろけてしまった。
そのままこけてしまいそうになり、目を瞑るも衝撃はいつまで経っても来ない。
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