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バイト先の新人男性に話したのだ。
「ようやく目標額が貯まったから、彼女に結婚を申し込む」と。
彼は「仕事の悩みを聞いて欲しい」と、言ってきた。
「それなら、うちで飲みながら話そう」と、自宅アパートに招いた。
俺はロフトの上に酒の瓶を並べている。
日本酒を集めるのが趣味でもあった。
「昇ってこいよ、どれでも選んでいいよ」
そうして振り向いた俺の笑顔は固まった。
彼が刃先の長いナイフを取り出していたからだ。
「口座番号を、おしえろ、でなければ殺す」
「死んでも、おしえない」
そのまま俺は殺されてしまった。
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