(二)

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 拓弥は「丈!」と声を上げた。 「ちょっと、あんたぁ、今仕事中よ。邪魔しないで!」  鴫野が叱る。 「スマンスマン」 「ていうか、あなた、もしかして北詰丈? あのスーパーモデルの?」  鴫野がカメラを下ろして丈の方へ振り向く。 「イエース、そう、俺があのスーパーモデル、北詰丈だぜ」  そう言ってポーズを決める。拓弥は丈に興味はなかったが、それでも丈のことはカッコイイと思っていた。 「でも今は仕事中よ、そこにいるのはいいけど、静かにしていて頂戴ね」  そういうと、鴫野は拓弥の方に向き直り、改めてシャッターを切り始めた。 (続く)
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