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フランとアベルは賛成してくれるだろうとは思ったが、ベルザックはあくまでも国側の人間。
監視ではなかったとしても、王様からの命令でこちらに派遣されているだけの彼は、私のその判断に反対するかと思ったのだが。
「魔王が死んだからと言って魔物が消える訳ではないですからな。聖女様が浄化に来られる時には護衛としてお供いたしましょう、片手に剣と、そして花を持って」
「ムキゴリラ……」
平和とは誰から見た平和なのだろうか。
私たちの立つこの平和は、誰かの不幸で成り立っているかもしれないのに。
その答えはきっと出ないけれど、その答えを見つける為にも事実を知るこのメンバーでお墓参りに来ようとそう心に決めたのだった。
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