0人が本棚に入れています
本棚に追加
「では、一人目の出場者の方、どうぞ!」
司会者は出場者達に、どうぞと手で合図を送る。
一人目の出場者は持っていたマイクを口に近づけた。
「俺は宇宙から来た宇宙人だ。以上」
一人目の出場者の嘘に会場がざわめく。
いや、どう見ても人間だろう。
「奇遇だな。俺も宇宙人だ」
二人目も一人目と同じ嘘をついた。
いや、お前も人間だろう。
「実は俺も宇宙人なんだ」
「何言ってんだ。俺こそ宇宙人だ」
「俺こそ正真正銘の宇宙人だ!」
残りの三人も同じ嘘をついた。
どう見ても全員人間。
俺達の目の前で、よく堂々と自信たっぷりに自分は宇宙人だと言えるな。
逆に誉めてやりたい。
最初のコメントを投稿しよう!