子供扱いしないで

3/4
前へ
/4ページ
次へ
どれぐらい、立っていたのかわからなかったけど、はっと我に変わる。 「......学校へ行かなくちゃ。」 既に制服に着替えていたのに、立ち尽くしていたなんて。 あの男の存在がどれだけ私には大きかったのか。 改めて知ってしまう。 「.........なによ、勝手にいなくなって。責任者を放置して姿を消した事を、お偉いさんから注意されたらいいのよ!」 ぷっくりと頬を膨らませ、鞄を手に取り外へ出ていく。 ――――こういうのが子供っぽいのかな。 まだ十六歳だもの。 大人の雰囲気や立ち振る舞いなんて知らないんだから! いつもだったら。 ――――――クダラナイ。 冷めた目で溜息を吐く、あの男の姿が浮かんでくる。 貴方にはクダラナくても、私には必須なんだから。 今後来る、見知らぬ出来事、見知らぬ人物に対しての振る舞いをね。
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加