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どれぐらい、立っていたのかわからなかったけど、はっと我に変わる。
「......学校へ行かなくちゃ。」
既に制服に着替えていたのに、立ち尽くしていたなんて。
あの男の存在がどれだけ私には大きかったのか。
改めて知ってしまう。
「.........なによ、勝手にいなくなって。責任者を放置して姿を消した事を、お偉いさんから注意されたらいいのよ!」
ぷっくりと頬を膨らませ、鞄を手に取り外へ出ていく。
――――こういうのが子供っぽいのかな。
まだ十六歳だもの。
大人の雰囲気や立ち振る舞いなんて知らないんだから!
いつもだったら。
――――――クダラナイ。
冷めた目で溜息を吐く、あの男の姿が浮かんでくる。
貴方にはクダラナくても、私には必須なんだから。
今後来る、見知らぬ出来事、見知らぬ人物に対しての振る舞いをね。
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