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20話 綺麗で美しい
優しく触れるだけのキスをされて、嬉しくなってしまう。久しぶりのキスに、体が喜びを隠せずにいた。
着ていたTシャツを脱がされて、下着だけにされた。恥ずかしくなって、つい腕で隠してしまう。
すると優しく抱きしめられて、舌を入れるキスをされた。絡められて、相手のペースに合わせるしかない。
体がビクンと跳ねて、目を開けると銀色の糸が口から出ているのが目に入った。背中からプツンと音がして、下着を脱がされた。
「あっ……それ」
「律さん、綺麗だ」
首筋にキスをしてきて、耳元で囁かれた。僕のこと可愛いとか、綺麗とか言うけどあんたの方がよっぽど……。
――――綺麗で美しい。
そんなことを素直に言えない自分が、本当に嫌になってしまう。それでも僕のこと、真っ直ぐに見てくれるそんなあんたが好きだよ。
彼の頬に手を伸ばすと、優しく重ねてくれた。その間に胸を触られていて、更に気持ち良くなってしまう。
「んっ……あっ」
「痛かったら、言って下さいね」
「ここじゃないとこがいい」
「あっ、そうですね。掴まってて下さいね」
前から抱き抱えられて、寝室まで連れて行かれた。恥ずかしかったけど、必死にしがみついていた。
ベッドに優しく寝かされて、彼がワイシャツのボタンを取り始める。綺麗な体が見えて、僕のがより貧相に見える。
「律さん、いいですか」
「う、ん」
耳元で囁かれて静かに頷くと、首筋にキスをされた。右胸に吸いつかれて、変な声が出てしまう。
思わず口元を押さえたけど、手の隙間から漏れ出てしまう。その間も、ずっと吸い付いていて気持ちいい。
自分で触るのと快感が段違いで、体が火照っていくのが分かった。自分でやる時は、ヒートを抑えることしかない。
でもこれはそれ以上に、気持ちよくて体がビクンと跳ねてしまう。彼の甘い匂いが漂ってきて、寝室に充満し始めた。
「んっ……」
「律さん、気持ちいいですか」
「う、ん……」
僕が頷くと今度は、左胸に吸い付いてきた。一気に快楽に溺れそうになって、彼の背中に無我夢中になってしがみついた。
自分の口から出ている声が、自分のじゃない感じがして恥ずかしい。すると吸い付くのを止めて、段々と下に行っておへその辺りを舐められた。
最初はくすぐったかったけど、段々と変な感じがしてきた。履いていた短パンを一気に、脱がされた。
「それ……んっ」
「可愛い」
「んっ……あっ」
下着越しに主張している下半身を、舐められて体がビクンとしてしまう。こんなことされたの、初めてで気持ちよくなってしまう。
声を抑えようとするけど、どうしても出来なくて恥ずかしい。次に下着を一気に下されて、僕のが完全に見えてしまう。
「んっ……あっ」
「はあ……りつさん」
先の方を舐めながら僕の顔を見て、手で扱いていた。そのまま何度も何度も、口に含んでは扱いてを続けた。
下着越しとは比べ物にならないくらいに、気持ちよかった。すると次は指をお尻付近に、当ててきて擦ってきた。
それだけで気持ちよくて、更に体が火照っていった。すると両足を上げられて、お尻付近を舐め始めた。
「んっ……きたない」
「律さんの体で、汚いとこなんてないです」
「だって、おふろにもはいってな……んっ」
「気にしないで、集中して下さい」
そう言うと急にお尻の中に舌を挿れてきて、中で動かし始める。指は挿れたことあるけど、舌なんて初めてだ。
……なんとも言えない感じがして、変な感覚になった。何を思ったのか、一度舐めるのを止めてカバンを漁っていた。
「はあ……とう、まくん？」
「初めては痛いと思ったので、これ使いましょう」
そう言って取り出したのは、ローションだった。Ωはそんなことしなくても、濡れるのに……。
そんなこと指摘できる状態じゃなくて、されるがままに身を任せることにした。ローションを指につけて、僕のお尻付近につけてきた。
「挿れますよ……痛かったら、言ってください」
「う、ん……」
僕が頷くとゆっくりと、挿れてきて自分の指と違うから異物感がすごい。当たり前だけど、自分のとは違って当たる場所も違う……。
僕のはヒートを抑えるためであって、それ以上でもそれ以下でもない。だけどこれは、その……彼のを挿れるための行為だ。
そう思ったら、急激に恥ずかしくなってしまう。でもその快楽に逆らうことが出来なくて、いつの間にか声を抑えるのが出来なくなっていた。
「痛くないですか」
「だい……じょうぶ」
「では、指増やしますね」
もう一本挿入れてきて、更に広げられてしまう。その間も、僕の下半身を舐めたりして気持ちいい。
お尻の異物感なんかは、もう既に気にならなくなった。もう限界……早くしてほしい。そう思って、意を決して言うことにした。
「もう、そのへんで……いいよ」
「まだ早いですよ。切れたりしたら、痛いですよ」
「いいから……はやく」
「後悔しても、知りませんからね」
後悔なんてしないよ……するんだったら、こんな状況に元からなってないよ。指を抜くと逆に変な感じがした。
彼はズボンのベルトを外していた。ズボン越しでも分かるぐらいに主張していた。僕が何も考えずに、見ていると彼が恥ずかしがっていた。
「あまり見られると、恥ずかしいんですが」
「そんなんじゃ……」
人の体、散々触っておいて何を今更言ってるのだろうか……そう思ったけど、言えるような状況じゃない。
一気に下着も下ろしていて、人のこんなに大きくなったの初めて見た。これが挿るんだよね……。
少し怖かったけど、後悔しないってさっき自分で言ったもんね。それでも怖くて、体が強張ってしまう。
「そんなに、緊張しないで下さい」
「だって……」
「クスッ……俺以外に、そんな顔しないで下さいね」
舌舐めずりをしていて、その表情にゾクリとしてしまう。彼は自分のにゴムをつけて、ローションを垂らしていた。
それを慣らしてから、僕の両足を上げて擦り付けてくる。それだけで気持ちよかったけど、こんなんじゃ足りない。
「挿れますよ……力、抜いて下さい」
「う、ん……」
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