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夕方になり、部屋の片付けは終わった。
神楽はお茶を飲みながら一息ついていた。
神「ふぅ~、夕飯どうするかなぁ。……ん?」
ふと、後ろに気配を感じた神楽は振り返った。
?「……」
そこには杖をついた老人が立っていた。
神「(この感じ、亡くなったばっかりかな)」
老人は何を喋るわけでもなくただそこに立っていた。
神「あの、おじいさん。ここはあなたの家ではないんですが……」
神楽の言葉に老人は何も答えなかった。
神「困ったな……。あ、そうだ」
神楽は棚から湯呑みを取り出した。
神「おじいさん、良かったらお茶飲みませんか?」
神楽は湯呑みにお茶を注いだ。
?「……」
老人はゆっくりと座り、湯呑みを手に取った。
ズズズッ。
老人はゆっくりとお茶を啜った。
?「……」
老人は笑顔になった。
老人は湯呑みを置くとスッと消えていった。
神「満足してくれたかな……」
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