第二章 親友

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第二章 親友

「雅ちゃん、さっきから何ぶつぶつ言ってるの?」  隣にいる、目が大きくてクリクリしている垂れ目のこの子。  「大月 穂花 (オオツキ ホノカ)」  私の親友だ。  通り過ぎた後も二度見してしまうほど可愛い女の子。  私なんかは三度見をしてしまった。    目が大きいだけじゃない。綺麗な二重に、上下のまつ毛がフサフサと生えていて、しかもタレ目。  小ぶりの小さい鼻に小さめのふっくらした唇。  しかも笑うと現れるエクボ。  背中まであるサラサラの黒髪が、光の輪を乗せたみたいにツヤツヤと輝いている。  入学式で見かけてから完全に一目惚れ。  別のクラスだし声かけづらく、最近になってようやく声をかけ、友達になって貰った。  本当にお人形さんのように可愛い。  つい頭を撫でてしまう。   「いや、ほのかは本当に可愛いなって思って。友達になってくれてありがと」  私がお礼を言うと、  ほのかが真っ赤になって両手をパタパタと振り否定する。 「そんな、私こそ雅ちゃんとお友達になれて嬉しい。 一年の時から、見かける度に、何て綺麗な子なんだろうって思ってて、お友達になりたいと思ってたから」  こう言うお世話も嫌味に感じさせないくらい本当に可愛い。 「4月から雅ちゃんと同じクラス。楽しみだな」  そう、来月の4月から同じクラス。  もっといっぱい一緒にいられる。  楽しみだなあ。
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