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05:30
「返信したら?」
結衣が寝ぐせ頭で提案してきた。東の空が明るくなってきた。
「起きちゃった。さや、何か歌ってたでしょ」
聞こえてたかな、恥ずかしい。
結衣は眠そうな顔で、私のスマホを取ってズイと渡してきた。
「確かめてみなよ」
私は身をよじった。その勇気はまだない。
「理人のメールが嘘だったら、純さんに全力で謝って、戻ったら?」
「へ?」
「やっと好きになれた人じゃない」
そんな図々しい事、できない…
「きっと、純は許してくれないよ。私の態度は嘘じゃないもん」
「今日は年に一度、贖罪の日だよ。一か八かで、許しを請いな」
「無理…」
「でも今日中ね」
「何で?」
「午後にネタ晴らしして謝るのがマナーだから!」
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