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09:03
「あたし、会ってみる」
ザビエルよくデートしていた喫茶店。
私は理人に、お昼ザビエルでトマトとツナのパスタを食べようとメールした。
そのパスタは私たちの大好物で、いつも大盛りを半分こしていた。
タバスコと粉チーズをたっぷりかけて。
いつか、大人になったら二人で1個ずつ大盛りを食べようって約束したお店。
「誰が来るかわからないじゃん?どうするの?」
「私をお前って呼ぶような、変わっちゃった理人でもいいし、理人のアカウントからメールを送るような怪しい奴でもいい」
結衣が驚き、白目が全部見えている。
自分のことのように一喜一憂してくれる。
そんな人は結衣と理人だけ。
結衣、ありがとう。あなたのお陰で勇気が出た。
理人のかけらでもいい、会って謝りたいと思えたの。
今日は贖罪の日。
全ての原因は、私。
あの日の理人の絶望的な顔が、ずっと頭を離れない。
「頑張れ!報告待ってる」
「うん、ダーリンによろしく。今夜は心霊なんか見るなよー」
実は、結衣にも内緒にしていたことがある。
私は理人に振られたって言ったけど、実は違う。
笑顔で結衣に手を振った。
彼女は今から、婚約者と指輪を見に行くという。
こんな私の分まで、幸せになってほしい。
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