贖罪はエイプリルフールに

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09:03 「あたし、会ってみる」 ザビエルよくデートしていた喫茶店。 私は理人に、お昼ザビエルでトマトとツナのパスタを食べようとメールした。 そのパスタは私たちの大好物で、いつも大盛りを半分こしていた。 タバスコと粉チーズをたっぷりかけて。 いつか、大人になったら二人で1個ずつ大盛りを食べようって約束したお店。 「誰が来るかわからないじゃん?どうするの?」 「私をお前って呼ぶような、変わっちゃった理人でもいいし、理人のアカウントからメールを送るような怪しい奴でもいい」 結衣が驚き、白目が全部見えている。 自分のことのように一喜一憂してくれる。 そんな人は結衣と理人だけ。 結衣、ありがとう。あなたのお陰で勇気が出た。 理人のかけらでもいい、会って謝りたいと思えたの。 今日は贖罪の日。 全ての原因は、私。 あの日の理人の絶望的な顔が、ずっと頭を離れない。 「頑張れ!報告待ってる」 「うん、ダーリンによろしく。今夜は心霊なんか見るなよー」 実は、結衣にも内緒にしていたことがある。 私は理人に振られたって言ったけど、実は違う。 笑顔で結衣に手を振った。 彼女は今から、婚約者と指輪を見に行くという。 こんな私の分まで、幸せになってほしい。
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