きっとずっと好き

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ジリリリリリ……… 部屋中に鳴り響く目覚まし時計にうんざりしながらも手を伸ばして止める。 「う~ん…」 二度寝したくてたまらないところを何とか堪えて、起き上がって伸びをした。 今日からは高校の春休みだから二度寝しても問題はないけど、春休みは短いから生活リズムを崩しちゃうと学校が始まってからが辛い。 眠い目を擦りながら洗面所に行って歯磨きや洗顔などを済ませて、美味しそうな匂いが漂うリビングへ向かう。 「おはよう、優乃佳」 「おはよう」 私よりもとっくに早くに起きていて朝ご飯も食べ終わっている両親が声を掛けてくる。 「おはよう、お母さん。お父さん」 自分の席に着いて、目の前に置かれた母お手製の目玉焼きにベーコン、ご飯とお味噌汁とミニサラダにお腹がぐぅと鳴った。 「いただきまーす」 手を合わせてすぐに食べ始める。 美味しい朝ご飯を作ってくれるお母さん。朝ご飯が食べ終わってコーヒーを飲みながらニュースを観るお父さん。そして、ご飯を食べながらそれをのんびり眺める私。平和だな~。 お父さんと一緒にニュースを観ていると、女子アナウンサーが『もうすぐ4月1日。エイプリルフールです。皆さんはこれまでエイプリルフールにどんな嘘をついたことがありますか?』と視聴者に語り掛け、エイプリルフールにまつわるエピソードを聞いていくという街頭インタビューに切り替わった。
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