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崇さんは「場が悪い。」と呟き、去って行った。何だか超ラッキーだな。崇さんは天災を操る人だから、万に一つ…いや、逆だな。十中八九土手っ腹に地震を焚き付けて来ると思った。「蛸入道は要らんかね?」地が裂け、何やら飛び出したかと思ったら、クラーケンだった。「元は溶岩だからさ?大丈夫じゃないか?」クラーケンは問う。「マグマの化身ですか?蛸はマグマの化身ですか?」私は必死に話を合わせていた。「蛸入道か溶岩か好きなように呼びなさい。」クラーケンのやつは…私にない選択肢を投げて来た。「溶岩!降ろして!私を地に返して!!」私は遂に泣いてしまった。「溶岩は今忙しい。僕の名は田中野健二(たなかやけんじ)。宜しくお願いします。」クラーケンこと田中野健二は突出した裂け目に吸い込まれる様に帰って行った。私は直ぐに泣き止みました。
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