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１．
「この間、変な夢見ちゃった」
休みの日、お気に入りのコーヒーショップでウサギが言った。
「どんな夢？」
ミニブタが尋ねた。
二人は親友同士である。休日に、こんなふうに二人でコーヒーショップに来ることがよくある。
「夢の中で、ぼくは新しいアパートに引っ越ししようとしてた」
ウサギ曰く、そのアパートはマンションと言ってもいいくらい広くて、きれいな部屋だったそうだ。
「でもね、引っ越し当日になって、前の住人の家具や荷物が、部屋にそのままの状態で残ってることが判明したんだ」
「ありゃ。それでどうしたの？」
「不動産屋さんが、前の住人と連絡を取ろうとしたんだけど…」
しかし、どうにもならなかったと、ウサギは言った。
前の住人のスマホに電話をかけたり、メッセージを送ったり、不動産屋がいろいろと手を尽くしたが、応答が全然なかったそうだ。
「それまで住んでた部屋は、その日中に明け渡さないといけなかった。結局、前の人の荷物が残ってる部屋に、予定通り引っ越すことになった」
「それは大変だったね。夢だけど」
「うん」
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