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これ見よがしに舌を少し出したシル様の唇が弧を描き、そしていつ触れてもおかしくないほどの近さにまだ完全には勃っていない私の乳首があった。
“これ、乳首が勃ったら触れちゃうんじゃ……”
「あぁ。見られてるだけで勃ってきたね、ほらもう舐めて欲しいって言ってるみたいだ」
「ま、待っ――ひゃあ!」
私から視線を外さず、まるで見せつけるようにペロリと乳首を舐められる。
焦らされていたせいもあり、私の体がビクンと跳ねた。
そのままちうちうと乳首を吸われ、彼の口内で舌が蠢く。
窄めた舌先が扱くように乳首を刺激し、そのまま何度も弾かれた。
「すっかり勃っちゃったね」
「ッ!」
悪戯が成功した時のような無邪気な顔でクスッと笑う顔は、流石メインヒーローだと納得するほど爽やかで好青年、なのだが。
“その本質は執着ヤンデレ激重男、なのよね”
そしてすでにその片鱗を見せつけられている私は、ここからなんとか逃げる方法はないかと思案した。
可能性があるとすればひとつだけ。
“本来のヒロインと恋に落ちて貰うことだけだけど”
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