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私の顔を押さえている手とは反対の彼の手が私の胸を下から包むように持ち上げる。
そのままむにむにと揉みながらそんなことを聞かれた私は、慌てて顔を左右に振った。
「だ、誰にも触られてなんて……っ」
「うん、そうだよね。知ってたよ、ずっと見てたから」
“ずっと、見てた……?”
言われた意味がわからない。
私は厳しい両親学園以外の外出は禁止され、ほぼ家にいたのだ。
それなのにどうやって見ていたというのか。
“まさか、監視……”
突拍子もないことだ、ただの言葉のあやかもしれない。
それなのに彼ならば。
私の知っているゲームの彼ならば、それくらいしてもおかしくないと気付きゾクリと寒気に襲われる。
「で、でも私はヒロインじゃないのに」
「ヒロイン? 君はずっと僕のヒロインだったよ」
違う、そういう意味じゃない。そう言いたいのに彼の指が私の口内に入れられ舌を摘ままれた。
そのままぐにぐにと感触を楽しむように触れられシル様の指が私の唾液に濡れる。
私の唾液で濡れた指をわざわざ見せつけるように私の目の前に出した彼は、私の目をじっと見ながらそれらを舐め取った。
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