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母の服が一杯に濡れた。
私の頭も一杯に濡れた。
その後一緒にお風呂に入った。
悲しい想いをお風呂の中へと流す。
溜まった二人の想いは、栓を抜いて流す。
私はそのあと妹を抱き締めた。
そんな私を母は抱き締めた。
今度は笑顔で。
皆が児童保育へ通う頃、彼女は腹ばいを始めた。
誰よりも成長が遅いけれど、確実に成長している彼女を見て嬉しかった。
母がまた泣いた、今度は父も泣いた。
でも、それは悲しいからじゃない悲しいからじゃない。
私が学校へ行っている時間、妹は母と祖母と一緒に何処かへ通い始めた。
"光の学園"という場所で、妹のような子が行くところなんだって。
児童保育でも幼稚園でもない。
それって何?
ネットで調べてみたけど、分かんなかった。
なんか彼女が歩けるようになるために、ボバースなんとか?
ていうのを毎週2回習いに行くみたい。
でもそれを覚えるのは妹じゃなくって、お母さんとお婆ちゃん。
どうして本人じゃないの?
お母さんは忙しそうだったから、お婆ちゃんに聞いたの。
でも、なんでだろうね~~とはぐらかされた。
妹も通ってるなら、自分で憶えてやればいいのに。
母も祖母も妹ばっか。
私の宿題も見てほしい。
もっと私の事も見て欲しい。
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