想いをメロディーに乗せて

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妹に嫉妬してたけど、それが間違っていることが分かった。 週末、母が習ったことを家で父に教えていたの見て気付いたの。 妹は起きると、いつも左脚が痙攣している。 そして両足ともに足先がぴんっと伸びきっているの。 それを父がゆっくりと足首を中心に時計周りに回す。 親指を摘まみゆっくり回す。それが終わると、人差し指、中指と順にずれていき、ゆっくりゆっくりと回す。 回し終わると、今度は半時計周りに回す。 反っていた足が少しだけ上向きになる。 痙攣も止まり左脚も少し上を向く。 パチパチパチパチ。 なんだか嬉しくて拍手してた。 今度は踵を左手で支え、右手の手の平で足を包み込むようにして、ゆっくりと脛の方へと曲げて行く。 物凄く痛そう。 いつも笑っている妹もこの時だけギャン泣きをしていた。 やっぱ痛いんだ。 それを妹に毎日毎日飽きることなく行う。 次の日にはほぼ元通りになっちゃうから繰り返さないと行けないんだって。 やっても意味無いじゃんって思ったけど、口には出さなかったよ。 なんか言っては行けないって思ったから。 声が漏れそうになると、私は慌ててお口にチャックした。 何度も何度も。 そのうちお父さんは見るだけとなり、母は彼に彼女を触れさせなくなった。 不器用な父に、少し同情しちゃった。
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