3.未来の世代のために小説を書き続けよ。

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3.未来の世代のために小説を書き続けよ。

私が三十年以上も生きてきて、小説や漫画、音楽や芸術など、あらゆる才能に触れる中で、ある真理に辿り着きました。それは、才能は必ず枯れる、ということです。どんな天才であっても、才能に終わりは来ます。仮になくならない才能があったとしても、命は尽きます。 過去の才能にしがみついて、惨めな人がいます。才能が枯れることに怯えて、身を滅ぼす人がいます。才能が枯れることを直視できない人間の末路は、悲惨です。そうは言っても、自分の能力が衰え、作品を生み出せなくなることは怖いことです。しかし、一つだけ、才能が枯れない方法があります。それは、次の世代に想いのバトンを繋ぐことです。 私達人類は、何万年と命のバトンを繋いできました。そして、繋いできたのは遺伝子だけではありません。様々な想いも一緒に、引き継がれていきました。想いを引き継いできたのは、言うまでもないでしょうが、本です。そこに綴られた言葉が、次の世代、その次の世代へと読まれていき、何百年、何千年という想いが伝えられてきました。 多くの人が、次の世代に想いを繋ぐ手段を持っていません。しかし、私達には、その手段があります。小説です。あなたが書いた小説が、その中に込められた想いが、次の世代の人に繋がります。例え才能が枯れたとしても、その想いは残り、さらに次の世代の人間が次の次の世代に引き継ぎ、リレーをしていきます。 私の小説なんて大したことないと、そんなことを思っている人がいるかもしれません。しかし、あなたは今、何千年と伝えられてきた想いのリレーの走者であり、そのバトンを次の世代へと渡さなければいけません。何千年後の人類に想いを繋ぐために、私達Web作家は、小説を書き続けましょう。
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